特集中村家具独自仕入れによるユニークな商品のご紹介

日本一の家具産地大川でクラフトマンシップを持ち続ける家具メーカーの話です

戦後すぐ、

日本は貧しいけど、希望に満ちていました。

八女の黒木村に生まれた浅川正亮少年は

家具の街大川に修行に出ました。

15才の時でした。

職人として腕を磨き

昭和32年20才で独立起業

食器棚製造をする浅川木工所を設立しました。

今、長男の浅川亮一社長が

弟の和久部長と共に

日本の伝統技法を取り入れ

最新で独自の木工機械を工夫開発し

こだわった 独創性のある家具を

製材・木取り・塗装・組み立て仕上げまで

一貫生産しています。

材木を一年以上桟積みにして、天然に乾燥させます

一般的な人工乾燥より、手間と時間が掛りますが

木に優しく、木の細胞が壊されない為

香り・色つやなど木の 本来の良さが生きています。

木は生きているという言葉がありますが

切ったらその木の生命は終わります。

しかし、

1000年以上前の神社の柱をかんなで削ったら

檜の香りがするという話を聞いた事があります。

自分でやったことはありませんが。

木は切られた後も

空気、湿気を吸ったり吐いたりして

反ったり、曲がったり、割れたりします。

天然の乾燥は

寿命100年の木 一本いっぽんと向かい合って

対話し、大事に生かす仕事です。

技法①

格子を組み込んだ扉

組み込み前の部品状態の格子です。

たった5つの部品ですが

これには、とんでもない手間が掛かっています。

1年かけて乾燥した木材を

きれいに製材して、薄い棒を作り、研磨、塗装して

全ての部分がキチンとはまるように溝を掘り

そして、組み立てる。

桟の細い板が

ちょっとでも曲がっていたり

溝の位置がわずかでもずれていたら

人の目にはわかります。

たかが格子にこんな手間を掛けている。

だから浅川木工の家具は美しいし

丈夫で長持ちする。

 

技法②

かま枘(カマホゾ)構造

日本伝統の大工さんの技法です。

普通の民芸調の引き戸に見えますが

とんでもない手間が掛かっています。

丈夫で、しっかり、きちんと作っているから美しい

一度組んだら抜けないし、まず壊れません。

目で見ても分かりませんが

枘(ほぞ)の頭は

先と手前はわずかにわずかに太さが違います。

入り口の方はわずかにすき間があります。

本当に微妙にです。

手ではここまで、これ以上は入りません。

強力なプレスで押し込みます。

見えない所に

なんでこんな手間の掛かることをやるのかな

手を抜くという事を知らない、

日本のクラフトマンシップ家具メーカーです。

こんなに手間を掛けて大丈夫かな、と

私は心配してしまいますが

だから、浅川さんの家具はよく売れています。

 

今日は終わります。

まだまだ続きます。

いっぱい紹介したいところがありますので